広報・短信コーナー

拙著 ご案内    市村 真一(44卒、京都大学名誉教授)

 

拝啓 初秋の候、みなさま御清祥のことと拝察し、大慶に存じます。

実は、最近、拙著『皇室典範を改正しなければ、宮家が無くなる』が刊行されました。その拙著を多くの知人友人に宣伝することは本意ではありませんが、目下の事態は8人の女性の皇族方の大半が結婚適齢にあられ、典範改正なければ、つぎつぎに皇籍を離脱されていく事情にあります。それには緊急な対策を要すると思い、それを知って頂きたく一筆しております。

 某新聞の編集委員によれば、今月中に内閣官房のとりまとめが公表されるとのことであります。現在の論壇の状況はひところほどではありませんが、遺憾なのは一部の論客の単純な考えが、産経新聞や神社界に誤った影響を与えていることです。私はなお微力を傾けて、健全な常識的なしかも伝統に則った解決を実現すべく努力して参りますが、拙著についても、お気づきの点は何なりと御教示ください。                     敬具 

 

二伸、なお 本書執筆後、日本会議の議員懇談会で講演しました。その講演録は一部の論者の意見に再考を求めるものであります。  再拝

 

新刊のチラシ
チラシ2枚。ダウンロードして、チェックしてください、
チラシー2.pdf
PDFファイル 1.0 MB
日本会議衆院議員懇談会 講演
2012年7月11日「宮家の継承並びに養子制度について」
市村氏の講演内容と質疑応答
市村日本会議.pdf
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新聞掲載の記事から

 須田和(すだ・むつみ)さん=79=が、20111217日に尼崎のノシンポで東日本大震災の復興について講演された内容などが、翌18日の朝日新聞・兵庫阪神版に紹介されました。記事の前半部分を引用。再録します。
   ※
 シンポジウム「女性の目から見た復興」が17日、尼崎市南塚口町7丁目の園田学園女子大学であった。東日本大震災の被災地で女性の支援活動を続ける、前尼崎市女性センター所長で尼崎市議の須田和さん(55)の講演会があり、写真家や俳人、ボランティア活動をした学生らが話し合った。
 同大学が、女性の視点からの震災の復興や自然との共生を考えようと企画し催した。市民や学生ら約90人が聴き入った。
 須田さんは宮城県など被災地にこれまで3度訪れ、「復興へ向けて、被災地女性の実情~今から私たちにできることは」と題して講演。地元のNPO法人が実施した避難所の女性の状況調査に同行したり、基礎化粧品セットを配るのを手伝ったりしたことを紹介した。
 避難所に必要なことについて、プライバシーを守れる仕切り▽ひと目に触れず着替えられる場所▽授乳の場所▽保健師の常駐-などを挙げ、「備えをする際に忘れてはならない」とした。
 このあと、須田さんや学生ら計9人が話し合った。(以下、略)

不勉強の償い    内原正司(64卒=在インドネシア)

 同期の小川君の43年には足元にも及びませんが、2010年7月でインドネシア滞在期間がちょうど丸30年になりました。現在幹事会で活躍している同期の岩谷君、渡辺君達とは違い、学生時代は勉強もせずに野球、アルバイト、麻雀、遊びに明け暮れていました。ついでに、面白いもので当方を含めた不勉強組(名前は言いませんが)は今だに同じムジナ同士で集まり勉強組のことを噂しています。 

 

 罪滅ぼしに、時間のある最近になって「KOMPAS」誌の“Tajuk Rencana”(天声人語のようなもの)に目を通し始めました。何と不勉強丸出しです! 6月からたった1カ月で、判らぬ単語をチェックしだしたら別表の通り*わんさと出て来ました。中には、petahanaのようにインドネシア人に聞いても判らぬような例外もありますが、やはり、外国語というのは文化の理解が必須条件であり、本当に難しいと改めて悟りました。 

 

 かつて、尊敬する松浦健二先生が授業で毎回その日の朝日新聞の天声人語を教室に持ってこられ、その場で黒板に翻訳文を書いておられました。それこそ“神業”であったと今さらながら驚嘆しています(いつも先生には叱られていました。1年生の時はまだしも、2年生以降急に遊びに傾き、試験で私の答案用紙をご覧になっただけで、ずばり指摘されたこともありました)。天声人語のインドネシア語訳も「やがて我々だってあのようになれる」と思ったのは全くの錯覚であり、死に物狂いの努力が欠けていました。その後1970年の終わり頃、先生がジャカルタに来られ、私のインドネシア語が「通じるよ」と笑っておられました。これは松浦先生だったからこそだと思いました。 

 

 よくいわれるように、外国語はその国に行かないと限界があるようです。その国に行き30年滞在しても当方のように駄目な者も居りますが。周りは右も左もインドネシア語と生活、文化の先生だらけです。こんな良い環境はありません。利用しないと大損なのです…。故人になられた恩師を突然思い出しくどくどと書いて参りましたが、皆様は如何お過ごしでしょうか。 

 

≪7月2日。メナドで美しい南十字星をながめ、ジャカルタに帰任して≫

内原さんのインドネシア語の単語帳
本文で紹介されたインドネシア語の単語帳です。
みなさんも一度ダウンロードして、チェックしてみてください、
katakata.pdf
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元気一杯な国インドネシア 内原正司(64卒=在インドネシア)

 リーマンショック以降各国が景気悪化に苦しむ中、内需の強いインドネシアは2009年のインフレ率2.78%、経済成長5%強と元気一杯です。最近二輪、四輪を中心にインドネシアへの進出が盛んで、もう少しの所でムーディース、プアーズ(余り好きではありませんが)などの評価も投資可ということになりそうです。工業団地も新規開発を検討し始めている所があります。都会の大開発も始まっており、ホテルインドネシアの裏のグランド・インドネシア・ショッピング・タウンなどは素晴らしいものです。 

 

 これからのインドネシアは物凄いの一語に尽きます。もちろん注意すべきこと、例えば日系銀行マン曰く、資源国の罠に陥らないこと、出稼ぎの人を海外に派遣して外貨を稼ぐのではなく自国の工業を発展させること、など多々ありますが。 

 

 飛躍的な経済発展やその国の事情は、トイレを見れば良く判ると言います。以前、日本もそうでしたが、太平洋戦争で打ちのめされた昭和20年、30年代はどん底の我々でさえ公衆便所は使用を躊躇しました。インドネシアは今やプルタミナ(石油公社)が率先して、都会はもとより地方にまで近代的なガソリンスタンドをつくり、その中に100点満点とは言えなくとも、外国人も利用出来るトイレがあり、旅人を安心させています。空港も然りです。ジャカルタ特別市もゴミ廃絶運動を始めており「おや、これはインドネシアもやるぞ」といった感じです。 

 

 課題である貧困の撲滅、教育の向上の基礎・基盤は、こういったディシップリンの向上の裏づけが重要だと思います。PWCによれば、人口が多いこともあり2050年にはGDPが世界第6位の17兆米ドルとなり日本の19兆米ドルと拮抗し、その後は日本に追いつけ追い越せです。 日本も今の内にインドネシア人の心に響く協力、協調をしないと「日本なんか見向きもしない」ということになるかもしれません。看護師も日本での試験が難しく、日本に滞在出来ないならこちらに戻りシルバー制度をきちんと確立させ、そこへの奉仕という声もあります。 

 

 次はインドネシアの番です。失礼ながら他のアジア諸国と違い、対日感情は抜群。こんな国を放っておくことはありません

 

寒さを避けてインドネシアで  粕谷俊樹(62卒=大津市)

 (近況報告。年末年始に日本の寒さを避けるため、短期間インドネシアで過ごしました。恒例になっています) 09年12月中旬に日本を発って、パリはウブドのいつもの安宿で新年を迎え、10年2月末まで1人で暮らしました。年と共に、行動範囲がだんだん狭くなり、今回は、来客がある場合以外は約100㍍四方の中で過ごしました。平均温度30度の陽気の中で、本を読み、昼寝をし、酒を飲み、時々翻訳のパソコンに向かうという、ひねもすのたりのたりの生活でありました。 

 

 宿は、「モンキーフォーレスト通り」という田舎の繁華街から近いのですが、以前日本人が席巻していた大通りには、韓国や台湾、中国からの観光客が増え、急速な時代の移りを感じます。宿のベランダから見ると、椰子やバナナなどの熱帯の植物が繁茂し、色とりどりの鳥が飛来し、リスが跳ね、トカゲが幹を這い、夜になると蛍が通ります。今年から、犬も飼い始めました。 

 

 こんなことを言いますと、「悠々自適で結構ですねえ」などと冷やかされそうですが、漆黒の闇の夜、(計画停電が時々ありました)激しいスコールの音を聴きながら、考えるのは、激しい新陳代謝を繰り返す動植物の生命循環の中で、人間も所詮、その一環に過ぎないということであり、頭に浮かぶのは「死ぬまで生きる」という凡なる感慨だけです。仙人の境地には程遠いですねえ。 

 

 初めてインドネシアの地を踏んでから今年で42年になります。来年以降。パリ行きがもっと多くなる予定です(ただし、体力が持てば、の話ですが)。

お初天神でバリ舞踊奉納      田中千晶(90卒=豊中市)

 梅雨空が続きますが、皆様如何お過ごしでしょうか?毎年恒例「奉納 バリ舞踊&ガムラン@お初天神夏祭り」のお知らせです。 

 09年も、大阪・梅田はお初天神の夏祭り本宮において、バリ舞踊とガムランの奉納をさせて頂きます。 

 日 時:7月18日(土)17:10~18:00  場 所:大阪梅田 お初天神 境内(雨天決行 無料) 

 演 目:ルジャン・デワ(踊り&演奏)▽ペンデット(踊り&演奏)▽ギラ(演奏)▽テヌン(踊り)▽マルガパティ(踊り&演奏) - ゲスト出演:山 美保子▽タブ・ガリ プヌトゥップ(演奏) 

 

 私は今年は機織りの踊り「テヌン」を踊らせて頂きます。お初天神の氏子であったことがご縁で始めさせて頂いたお初天神夏祭りでの奉納も今年で14回目。当日はお初天神夏祭り本宮です。 

 

 奉納の後は私もハッピに着替えてだんじり囃子に加わります。祭りのクライマックスは20:30頃の宮入。午後から氏地の巡行を続けていた役太鼓、獅子舞の勇壮な宮入りは必見です。バリ舞踊&ガムランをご覧になった後、 夕食を召し上がってまた境内にお戻り頂くとちょうど良い時間です。ぜひぜひセットでお楽しみになってお帰り下さい!!

 

神戸でアンクルンフェス    磯浦美恵子(58卒=吹田市)

(参加者も多くて大盛会のうちに終了。カット写真は地元児童の演奏) 

 

 7月28日午後2時から4時まで兵庫県立文化体育館(神戸市長田区蓮池町1-1)で「アンクルン フェスティバル」が開かれます。在大阪インドネシア共和国総領事館の主催。西ジャワ・バンドンのアンクルンスクールのメンバーがやってきて、神戸市・西宮市の小学生たちとの合同で演奏します。関西では珍しい催しなので、ご一緒に楽しまれてはいかがでしょう。 

 

 アンクルンは音色のいい竹の打楽器。チャルンやランパック・クンダン(小太鼓)の演奏もあり、ロビーでは飲食コーナーなども。念のため、チラシを添付しておきます。

 

アンクルンフェスティバルのチラシ
こちらからイベントのチラシをダウンロードできます。
annai1.pdf
PDFファイル 76.8 KB

砂糖の量が多すぎ!?     里 真吾(02卒=在Jakarta)

9年前、ジャカルタにあるドーナツ屋さんでココアを買った際、砂糖が3袋ほどついてきたのに面喰らいました。ココアなので十分甘かったのですが…。もちろんそのとき砂糖は使いませんでした。
 試しにインドネシアで売られている粉末飲料を調査してみました。個包装で売られているネスカフェ・スリー・イン・ワン(以下スリーインワン、カット写真の㊧側)とネスカフェ・クラシック(以下クラシック、同㊨)を比較。結果は、表の通りです。

(量の比較) スリーインワン  クラシック 
個包装の重さ 20グラム  2グラム 
 内容  コーヒー、クリーマー、砂糖  コーヒー 
砂糖の量  ?   0 
お湯の量  150cc   150cc 

 1杯に使用するお湯の量は同じ。しかし、内容量には10倍もの差が。仮にスリーインワンに使われているコーヒーがクラシックと同じ量だとすると、クリーマーと砂糖で18グラム。半分が砂糖だとしてもコーヒーの約5倍もの砂糖が使われていることになります。このスリーインワン、たまに甘いものが無性に欲しくなったときに飲むのですが、この数字を知ってからというもの、命を削りながら飲んでいる感すらあります…。